ベトナム人の気質

ベトナム人も他のアジア諸国と同じく高給を求めてすぐに転職するお国柄。とにかく転職が激しい国。朝来て昼辞めるなんて笑い話みたいな事も普通にある国です。また義理堅さもないので手に職をつけたら、さっさと辞めていくのも特徴的かもしれません。ベトナムの製造業における一般的な離職率は年間4割~6割の従業員が辞めていきます。他国よりもかなり高めの離職率です。特に工場勤務者は採用してすぐに仕事に向かずに辞めていく人も多です。だから、採用しても採用 しても辞めていく人材問題に悩む経営者も数多くいます。インフレ率も高いべトナムは、一般物価がそこまで安くないことを考慮すると、庶民は苦しい台所事情ですからより高い給与を求めて転職していくのも当然かもしれません。さらに経済成長が目覚ましい時なので、転職に関しても積極的に行なっている企業が多いのも転職しやすさを後押ししているかもしれません。実際、引き抜きも非常に多いです。英語も出来てなおかつ日本語も出来る人材は、想像以上に良いお給料を貰っていてまさに買い手市場です。またべトナムは典型的な村社会と言われています。べトナム人同志の結束が固いのでこれも企業が頭を抱える点でもあります。どういう事かというと、何か問題がおきても、村八分にされるのを恐れて従業員は口裏をあわせて本当の事を言わないということです。外国人はそのコミュニティに受け入れてもらえない特殊な環境でもあります。村社会ということは働く労働者にとっては居心地がよければ多少の給与差には影響されないという側面もあります。従って、べトナム人の管理職は転職にあたっても知人・友人をたどって、できるだけ転職時に既存 従業員との軋轢を避ける方法を取ります。日本人がその環境では気をつかうのは、コミュニケーションを濃密に、また、社内の風通しを良くし、家族的な雰囲気を社内で作って盛り上げていくことです。外国人には理解しがたい面がたくさある一筋縄ではいかないべトナム社会。この国の濃厚な人間関係を熟知し、それをできる人だけがべトナム社会での転職するコツです。